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ツナグ働き方研究所

【多様な働き方を研究するコラム】
コロナ禍でのバイトで100円ショップが人気のワケ

コロナ解雇6万人超え

厚生労働省によると、新型コロナ感染拡大に関連して解雇や雇い止めにあった人が、9月23日時点で見込みも含めて60,439人。また総務省が毎月発表する労働力調査によると7月の非正規雇用者数は2,043万人で、昨年同時期に比べ、なんと131万人も減っています。非正規で働く人にとっての雇用情勢は相当な逆風となっていることがわかります。


アルバイトの選択肢は激減しているものの、アルバイトを探す求職者側にとって“働ければどんな仕事でもいい”というわけにはいきません。そもそも飲食店や小売店といった接客業の仕事が多いこともあって、勤務中にコロナウイルスに感染してしまうリスクがないとは言えません。おのずとアルバイトの職場探しは慎重にならざるをえない状況です。


コロナ禍のバイト探しは「安全」「ご近所」「短時間」

我々、ツナグ働き方研究所が実施した「アルバイト採用ブランド力調査」からも、アルバイトを探す求職者の意識が、コロナ禍によって変化していることが分かりました。


アルバイトを探す際に重視する項目の中で、新型コロナウイルス感染問題によって重視度が高まったポイントについて聞いたところ、「安全」「場所」「時間」という項目が上位を占めました。職場の安全性はもちろんのこと、場所→ご近所、時間→短時間勤務という感染リスクを敬遠するキーワードが浮かび上がってきたのです。

インタビューでも、繁華街など勤務場所に対する不安や通勤のリスクを気にする声、長時間働くことでの感染を懸念する声が多数あがっていました。


採用ブランドランキング1位はダイソー

こうした世相を反映した2020年のアルバイト採用ブランドランキングにおいて、見事1位に輝いたのは100円ショップのダイソーでした。「安全」「ご近所」「短時間」という3大条件をバランスよく網羅しているのが、大きなアドバンテージにつながったのでしょう。


最も重視度が高まった「職場の安全性」という観点でいけば、当然密になりにくい環境が望まれることになります。同じ小売業のなかでも、小規模店舗が多いコンビニは密になりやすい印象がありますし、レジに列をなすスーパーはどうしても接触頻度が高まります。そういった意味で100円ショップは、相対比較的に密になりにくい印象があり、そこが支持されているのです。


3493店対1679店

一方、ご近所というキーワードも見逃せません。職場自体が密でなく安全であったとしても、通勤で感染してしまっては元も子もありません。そういった意味で3大ブランドあわせて約5万5000店を展開するコンビニ業界のご近所バイト感は群を抜いています。

しかしこの勤務場所という観点でも、100円ショップの印象は悪くありません。ここ数年店舗数が順調に増えていますし、出店場所の多くは生活圏にあります。同じ最寄り駅のこちら側と向こう側に2店舗あったりと、身近感がぐっと向上しているのです。


100円ショップ2大ブランドの明暗を分けたのもこの「ご近所」感です。ダイソー3493店:セリア1679店(2020年2月時点)と店舗数に倍以上の差があり、ダイソーがセリアをかわして第1位になったのは、この「ご近所」への重視度が高まったことが大きく影響しています。 “安全に通える身近な職場”としてダイソーに軍配が上がったのです。


コロナ不況の救世主となりうるか

1980年頃の100円ショップは「安物買いの銭失い」と揶揄されることもありました。しかしバブル崩壊後、商品の原価が著しい低水準価格であったこと、メーカーや卸売業者から大量の商材を現金取引で行うことで、コストを抑えて仕入れを実現できたことがターニングポイントとなります。付加価値商品を店頭に並べることができたのです。多岐にわたるジャンルの商品を陳列することで「100円ショップ=多数のジャンルの商品がある」とのイメージ向上につながりました。

「安かろう悪かろう」から脱却し、ご近所の評判やメディアを通じて知名度を一気に上げ、100円ショップという形態が定着し、さらには全国区レベルの小売業に成長したのです。

それが採用ブランド力の素地をつくっていき、いまコロナ禍の世相と相まってランキングのトップに踊りでたのです。

コロナ禍において求職者が最も働きたい職場である100円ショップ。バブル崩壊後の不景気に成長した業界であることからも、雇用の受け皿としての期待もおのずと高まります。

「働きたいニーズ」と「雇うキャパ」が一致するのは幸せなことですから。


◆本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
 ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。