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ツナグ働き方研究所

【多様な働き方を研究するコラム】仕事のチカラについて、青臭く考えてみる

2025年までに全国の大手コンビニエンスストアに導入されるというICタグ。短時間での清算が実現することで業務効率化にもつながり、人手不足に有効な手立てとして大いに注目を集めていますが、導入に際しては大量の商品へ添付方法やコスト面での課題などがまだあるようです。
今回はこの「レジ」の仕事について、あるコラムからの気づきをツナグ働き方研究所所長の平賀がお話しします。レジの仕事を今すぐにでも快適にするためにできること、試す価値は大いにありそうです。
■セルフレジによる労働代替

全コンビニに無人レジ導入――。 約1か月前の4月18日、朝刊の一面で、セブン-イレブン・ジャパンなどコンビニエンスストア大手5社が、2025年までに国内の全店舗に来店客が自ら会計する「セルフレジ」を導入すると報じられました。経済産業省主導の下、全商品に電子タグを取り付け、カゴに入れた商品を瞬時に読み取る態勢を構築するとのこと。そのICタグの数はなんと1000億個に及ぶそうです。


確かに、セルフレジが人手不足の解消に一役買ってくれることは間違いありません。そして労働集約型産業だった流通業の生産性は間違いなく向上するでしょう。コンビニのアルバイトはだいたい1店あたり20?30人と言われていますが、セルフレジ化でレジ要員が不要になるだけでなく、ICタグの導入によって検品作業や発注作業も不要になれば、従業員数は半数以下で成立することになるのではないでしょうか。同じように、スーパーやドラッグストア、あるいはユニクロのような大手流通小売業など、全体的に省人化は進むでしょう。


■第4次産業革命の功罪

一方では、機械化による労働代替が雇用を奪うという懸念も指摘されています。慢性的な人手不足の解決策ではあるものの、不況時において雇用吸収力が低下するリスクを孕んでいるのは言うまでもありません。19世紀初頭の産業革命期におけるラッダイト運動が、機械の普及によって、失業の恐れを感じた労働者によって引き起こされたように、大きな技術革新の時代には、未来に対する不安が錯綜するのも事実です。セルフレジ報道に端を発し、第4次産業革命が実現した近未来の可能性とリスクについて頭の中で、あーだこーだと自分なりにシミュレーションしている最中、あるコラムに目が止まりました。それは、スイス在住の主婦が投稿した「レジ係」についての内容でした。


■レジ係は座って接客を!

彼女の主張は至ってシンプルです。

レジ係は座って接客を、と。確かに立ったまま、ひたすら手速さを追求する今のスタイルでは、集中力は長くは持続できずに、2?3時間も働けば疲れ果てるのが当然です。彼女は、同じ主婦目線から、レジ係の大半を占めるパートの主婦が家に帰ると家事や育児といった本業に追われ、さらに疲れ果てる現実についても触れ、さらには、座って接客することで、体力に自信のない高齢者も楽に働けると指摘してくれています。彼女の住むスイスでは、どのスーパーでもレジ係は座っているとのこと。


まさに目からウロコではないですか。


「座ってできるレジ」というダイバーシティに配慮した働き方の提供で、メインターゲットである主婦層からの応募増はもちろん、今まであまり戦力化できてなかったシニアの採用も期待できます。そして、座って作業することで、明らかに生産性も向上するでしょう。


セルフレジもICチップも、もちろん未来のために頑張って実現していただきたいです。でも、その前に小売業の経営層のみなさん、明日にでも、レジに椅子をご用意いただけませんでしょうか。座ってできるレジ。おそらく今考えうる中で、人手不足解消と生産性向上に向けた最もシンプルで実効性のある「働き方改革」だと感じるのは僕だけでしょうか。


◆本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
 ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。