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ツナグ働き方研究所

【多様な働き方を研究するコラム】みなさんは、シゴトで電話しますか?

電話は人の時間を奪う行為

「電話って人の時間を奪う行為だと思うんですよね……」


最近、こういう声をよく聞きます。ホリエモンなんかも、そんな主張をしていますし、彼に感化された若者たちもこぞって電話を嫌います。


実は、自分もこっち派です。


仕事しているときに電話を鳴らされると、そのせいで仕事が強制的に中断されます。せっかく集中してたのにリズムが崩れるっていうか。うわー、生産性下がるなぁ……みたいな。アレが嫌なんですよね。


用事があるにしても、貴重な自分の時間にいきなり割り込まれるのって迷惑。できればメールにしてもらえませんか。リアルタイムにレスポンスが欲しい場合は、LINEでもメッセンジャーでもいいし。こう思ってしまいます。


メールじゃニュアンスが伝わらない

一方で、電話派の言い分はこうです。


「メールじゃお願いしたいことのニュアンスを伝えるのが難しい」


「電話のほうが、結局のところ話が早いと思うんだけど」


すべてのニュアンスを文面だけでは伝えるのは難しいし、その場で質問できてコンセンサスも得やすい。結果、シゴトも早く進む。そっちの方が生産性も高まるじゃないか。こう考えます。


電話って人の時間を奪う行為だと思うVSメールじゃニュアンスが伝わらない。


前者は、電話がかかってくると集中力が削がれて生産性が下がると考えるし、後者は、電話の方が話が早いから生産性が上がると考える。まったく噛み合いません。


スマホは通話するためのツールじゃない

この「分断」の背景には、コミュニケーション技術の進化、使い方の変化も大きく影響しているんだと思います。


まずは何といってもスマホ。LINEしたり、ネット検索したり、ゲームに興じたり、音楽を聴いたり、マップで場所を確認したり、雨雲レーダーで天気を予想したり、お金のやりとりをしたり……。いまやスマホは、快適な生活するうえで不可欠な便利ツールです。


逆にそうした生活スタイルが一般化すればするほど、通話するという機能の存在感は、どんどん薄くなっています。携帯する電話の進化形であるスマホは、もはや通話するためのツールじゃなくなっているーー。自分の生活シーンでは当たり前のことなんですが、改めて考えるとちょっとハッとしませんか。


コロナ禍の影響もあります。テレワークが急速に広がり、遠隔で仕事上のやりとりをする機会が否応なく増えました。これによってビジネスチャットが普及しました。電話ほどのリアルタイム感はないものの、メールよりは気軽にスピーディにやりとりできます。


こうしたコミュニケーションツールの多様化が、電話をめぐる分断により拍車をかけているのは間違いありません。そしてこの流れは、電話したい派の形勢をやや不利にしているように思います。


数分の時間で何を生み出せるのか

しかし、電話したい派にとって納得しきれない「?」があります。


数分の電話で時間を奪われたとして、たかだかその時間で何を生み出せるのか?


この率直かつ根本的な疑問です。


この疑問に関しては、電話しないで派の自分が代表してお答えしましょう。


集中力を削がれるストレスに関しては前述しました。これは通話している数分以降のダメージを訴えているわけですが、さらに加えて、実際に電話した時間以上に時間を奪われる感覚があるんです。


電話をしたい→思いついたことをとりあえずすぐに伝えたい。これは情報を整理して文字に起こすのが面倒だというのと同義だと感じるのです。情報をまとめる作業は電話をかけられたこっち側がやらなければならないことが多い。その作業で相当な時間が奪われる。こんなふうに、情報処理能力の低い人から仕事を押し付けられている被害者意識が膨らんでくるのです。


言語化しない怠慢

だから電話問題は、一見、コミュニケーションツールをめぐるギャップの話のようですが、「言語化」に対するリテラシーのギャップといった側面もあると思うんです。


オンラインコミュニケーションは対面コミュニケーションよりもニュアンスが伝わりにくいと言われます。だから喋りではなく文字で伝えることが推奨されています。また、電話だと履歴が残らないから、エビデンスを残すためにもメールしなさいとも言われます。


アナログな情報伝達(トーク)よりデジタルな情報伝達(ドキュメント)が求められる時代。言語化を面倒くさがって電話するのはもはや怠慢――。電話したい派のみなさん、そんな価値観が常識になるのも、そう遠くないかもしれませんよ。


◆本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
 ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。