F

O

L

L

O

W

 

U

S

ツナグ働き方研究所

Research Report 調査 / 研究 一覧

【2025年9月度】短時間・単発で働くスポットワーク求人倍率は3.50倍

スポットワークマーケットデータレポート(2025年9月度版)

多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所( https://tsuna-ken.com/ 拠点:東京都中央区/所長:大野博司)」は、ここ数年で広がりを見せる「短時間・単発で働くスポットワーカーの市場」について定点観測する「スポットワークマーケットデータレポート」を毎月発表しています。


本レポートでは、2025年9月度最新データについて、とりまとめましたのでご報告いたします。


トピックス

1.スポットワーク求人倍率は3.50倍で、前年同月から0.96ポイント伸長

2.新規ワーク数は70,526件。前年同月比は16.1%減と、5か月連続で下回る

3.スポットワーク平均時給は1,312円。10か月連続で通常アルバイト平均時給を上回る


■1.スポットワーク求人倍率は3.50倍で、前年同月から0.96ポイント伸長

2025年9月度のスポットワーク求人倍率は3.50倍となり、前月から0.90ポイント上昇しました。例年、9月以降は年末に向けてスポットワークの需要が伸びる傾向があり、そのトレンドどおり前月を上回る結果となりました。前年同月からは0.96ポイント上昇し、16か月連続で前年同月を上回っています。


■2.新規ワーク数は70,526件。前年同月比は16.1%減と、5か月連続で下回る

2025年9月度の新規ワーク数は70,526件となり、前年同月比で16.1%減となりました。これにより、5か月連続で前年同月を下回る結果となっています。主要3職種のうち、運送・ドライバーが前年同月比で27.9%増となり、唯一前年を上回りました。


■3.スポットワーク平均時給は1,312円。10か月連続で通常アルバイト平均時給を上回る

2025年9月度のスポットワーク平均時給は1,312円で、前月差+6円、前年同月差+136円となりました。通常のアルバイト平均時給は1,272円で(※リクルート発表「アルバイト・パート募集時平均時給調査」)、スポットワーク平均時給との比較では、スポットワークが40円高いという結果になっています。


スポットワークマーケットデータレポートとは

〇スポットワークマーケットの定義

スポットワークとは、短時間・単発で働く「継続した雇用関係」のない働き方を指します。その中でも、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、単期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類されます(ギグワークの代表例として、ウーバーイーツ配達員が挙げられます)。こうしたワークスタイルで働く個人、活用する企業の市場がスポットワークマーケットです。


〇マーケットの現状

個人)働き方改革による残業規制、コロナ禍による休業や勤務時間減少で、追加就労意欲が増大

企業)生産性向上観点から、ムダやムラのない=必要な時に必要な人数を配置する人件費最適化の高まり

技術)タイムリーかつオンデマンドなマッチを提供するスポットワーク求人事業者の参入


スポットワーカーは、コロナ禍を契機に急増、今後さらに広がりを見せていくことが予見されます。


〇定点観測する意義

総務省統計局の「労働力調査」では、2018年からILO基準の「未活用労働指標」を導入しました。例えば、その中にある「追加就労希望就業者」は「広義の失業者」とも言われる労働者です。現状の就労に追加してスポットで働くことは、労働者の収入安定、すなわち広義の失業率の改善につながります。一方、マクロ的に捉えると、潜在的な労働力活用は国力の向上に寄与することになります。こうした社会的意義と接続する観点から、本マーケットを定点観測し、市場規模の動向、有益なトピック、内在する課題などを可視化するデータレポートを発信しています。


出典)

単発バイト求人サイト「ショットワークス」2021年9月~2025年9月データ


総務省統計局「労働力調査( 詳細集計)2025年(令和7年)7~9月期平均」


リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」


◆本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
 ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。