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ツナグ働き方研究所

【多様な働き方を研究するコラム】リモートネイティブがやってくる

就活シーズン到来

3月1日。今年も例年通り、本格的な就活シーズンが到来しました。


経団連がこれまでの「就活ルール」廃止を発表したのが2018年10月。急激なルール変更は学生のみならず企業側にも混乱を招きかねないという理由から、政府主導で2021年卒と2022年卒の就活ルール(解禁日)は現行日程を踏襲することになったわけですが、現時点ですでに内定を獲得している学生も少なくありません。とはいえ、公式に採用情報が公開され、人材大手が主催する合同企業説明会がはじまると、やはり就活の季節が来たと感じさせられます。


 


思いおこせば、昨年の就職活動は混迷を極めました。シーズンが始まろうかという2月、新型コロナウイルスの感染拡大が直撃、会社説明会は軒並み中止。採用活動の真っただ中にあたる4月に緊急事態宣言が発出され、オンライン面接など新たな形での採用活動を模索する1年となりました。


首都圏においてまだ緊急事態宣言が解除されていない状況もあり、今年の就活シーンもコロナ影響下で進行していくことになりますが、昨年の“にわかオンライン対応”に比べると混乱は少なそうです。


オンライン授業で育った世代

不況期は、採用に慎重になる企業が増えることで、積極的に新卒採用を仕掛ける企業にとっては逆にチャンスです。自社の未来を担っていく優秀なコア人材を獲得する絶好の機会なのです。しかし、今年は今年なりの難しさがあります。実は今年採用の対象となる22年卒の学生は、これまでの学生とは一線を画す特質をもっているのです。


 


22年新卒は、コロナ禍によって大学3年生になったとたんに「在宅」を余儀なくされました。オンライン授業が主となったキャンパスライフを送って社会に出てくる、その第一世代なのです。ゆとり、さとり、ミレニアル、Z世代、α世代――。若者ジェネレーションは、どんどん更新されていくものですが、その最も新しい世代にあたる「リモートネイティブ」と呼ばれる人たちなのです。


 


ちなみに20年新卒をリモートネイティブと呼ぶこともあります。彼らは入社式や新人研修をすべてオンラインで経験し、いきなりリモートワークに飛び込んでいくことになりました。リモートで社会人生活を始めたという観点で見れば、リモートネイティブともいえますが、リアルコミュニケーションで育った世代がリモートの世界に“強制移住”させられたという理解のほうが正しく、厳密には「リモートイミグラント」と呼ぶべき世代です。


リモート脳が発達

真性リモートネイティブにあたる22年新卒は、昨年の春から授業のほとんどがオンラインになりました。秋にはリアルでの授業も再開されたことで、オンラインとのハイブリッド型になり、しかもオンライン授業は、ライブ授業と録画された講義を視聴する(eラーニングのような)オンデマンド授業の2種類あるという状況。複合的な授業パターンを経験するようになったはじめての学年です。


 


「友達に会えなくなって最初はすごくさみしくて。大学で授業がはじまって友だちと会えた時は、すごくうれしかったけど、何回か学校行ったら、やっぱオンラインでいいかなって」。彼らに話を聞くと、こういう声が圧倒的です。


 


ただ聴くだけの大教室での授業は、絶対オンラインのほうがいい。取りたい授業がかぶってもオンデマンドだったら履修できる。学校に行ったほうがいいのは、ゼミとか少人数で議論する授業だけ。彼らの脳内には、リモートの利便性がしっかりと刻まれています。そのうえで、リモートがいいか対面がいいか、目的やシーンによって使いわける日々を、すでに過ごしているのです。


出社する「目的」や「意味」を説明する時代…

授業だけではありません。生活全般においてリモートが当たり前になり、モニター越しのコミュニケーションもポジティブに楽しめます。オンライン飲みでもパリピ級に盛り上がれる工夫をし、友達同士で同時に同じミュージシャンの曲を聴いてリモートライブを共有体験とします。


 


今年の新卒採用では、このリモートネイティブと対峙することになるのです。


リモートコミュニケーションのスキルを自然に身につけているだけでなく、リモートファーストな価値観をもつ。それだけではなく、対面する集合するという経験頻度が減少していくことで、なにかに所属するという意識が相対的に薄まっている。こうした特質をもつ彼らは、企業への志向として、当然のようにリモートワークができるかどうか、また(自由な働き方の代名詞でもある)副業ができるかどうかに関して、確実に気になっているはずです。


オフィスに出社してもらうために、熱をもってその「目的」を語らないといけない。本業の残業であったとしても、合理的な「意味」をきちんと説明できないといけない。そんな日がくるのも、そう遠くないかもしれません。


 


◆本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
 ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。