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ツナグ働き方研究所

03 COLUMN2021.06.14

  • コラム

    【多様な働き方を研究するコラム】Web面接だと学生は口説けないのか?

    やはり6月が正念場

    史上まれにみる早さで梅雨入りしていく日本列島。そんな中でいよいよ新卒採用における選考解禁の 6月を迎えます。人材サービスのディスコが実施した調査によると5月1日の調査時点で内定を得ている学生は全体の58.4%。先月のこのコラムでもお伝えしましたが、4月 1日の38.2%から1 カ月で約20ポイント上昇し、前年同時期(50.2%)を8.2ポイントも上回っています。前年はコロナによる緊急事態宣言発令で、採用活動が停滞していた中での数字であり、その差が大きく出ました。


    しかし内定率は6割に迫るなかでも、内定を取得した学生の多くが就職活動を継続していると回答。未内定者をあわせて全体の7割以上がいまだ就活中です。そういう意味でも、多くの学生にとって梅雨空の6月が正念場になりそうです。


    対面より内定承諾率が低い

    内定をもらったのに就活を終わらせない傾向は、Web面接の影響といえます。対面面接を受けた候補者より、オンライン面接を受けた候補者の方が「内定承諾率が低い」という研究結果があります。企業の方から、「最近は内定を出してから承諾を得るまでの期間が長くなっている」という話も耳にします。またWeb面接を受けた学生からは、「企業に魅力を感じにくい」といった声が多く上がっているのです。


    対面面接に比べると、Web面接は会話がしにくい。この会話にしにくさは、「選考」においては実はプラスに働いていたのが、どうやら「動機形成」においてはマイナスに機能してしまうようなのです。会話がしにくい→企業に対する魅力を感じない。やや唐突に感じるかもしれませんが、その背後には、人間の心理的なバイアスが機能しているのです。


    ざっとまとめると


    ・Web面接で会話がしにくい


    ・人はうまくいかない時、その原因を他者に求めがち


    ・Web面接で会話が盛り上がらないのは、面接官のがイケてないから


    ・学生は面接官の印象=企業のイメージと考える


    ・結果、面接官がイケてないという印象=企業に魅力を感じにくい


    という心理的なメカニズムが、学生の無意識に働きかけてしまうのです。


    学生との相性を語る、自身の入社動機を語る

    これまで対面で行っていたことをただオンラインに載せ替えただけでは、動機形成は非常に難しい。それどころか学生が、面接官を通して企業にネガティブな印象を持ってしまう可能性すらある。そうなると、Web面接において、どのように動機形成に取り組んでいくべきでしょうか。


    Web面接で動機形成をするための対策は、大きくふたつあります。


    1つ目の対策は、フィット度合いが高いことを候補者に伝えるフィードバックです。学生からすれば、入社後にうまくやっていけそうかを判断したいわけです。だから、たとえ「君はすごい!」と褒めてもらえたとしても、あまり刺さりません。重要なのはあくまでも「相性」です。最も効果的なのは、「企業が求めることを学生が持っている」という相性語りです。“うちの会社はこういう人を求めているんだ”と話したうえで、“あなたにはそういうところがあるよね”と伝えると、学生は必ずグッときます。


    2つ目のポイントは、面接官が自身の入社動機を語ることです。こうした面接官の自己開示は、学生からのシンパシーにつながります。その際に重要なのが「WHAT」ではなく「WHY」の視点。「自分が共感した会社の理念やビジョン=WHAT」を語るだけでは、学生にとっては、ただの会社説明にしか過ぎません。「なぜその理念をいいと思ったのか=WHY」を付け加えて話すことで、自身の価値観を伝えることができます。ここが共感ポイント。生い立ちや経験をベースに形成されてきた価値観を自然な形で伝える。これが「入社動機」を語るうえでの鉄則です。


    ハイブリッド面接のすすめ

    Web面接の導入はもはや必須だという観点から、ここまでWen面接のノウハウをお伝えしてきましたが、だからといってすべてWebで行おうと主張しているわけではありません。新卒採用は数回の面接を経て内定を出していくことがほとんどなわけですから、全採用工程を見据えたうえで、面接を組み立てていく必要があります。


    実際には対面とWebをうまく組み合わせた「ハイブリッド面接」を志向していくべきです。「面接機会を増やしてくれる」「選考では精度の高い見極めができる」という利点を持つWeb面接を採用初期に活用し、「自然な会話で動機形成につなげる」という利点を持つ対面面接を最終面接で活用する。こうした組み立てが妥当でしょう。


    Web面接での動機形成も駆使しつつ、最後の最後は「対面」のシチュエーションで熱く口説く。おおいにアリだと思います。


     


    ◆本件に関するお問い合わせ先

    ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
    担当 :和田
     ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。