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ツナグ働き方研究所

03 COLUMN2017.08.21

  • コラム

    【店長応援企画・店長のミカタ】店長からのキャリア(後編)
    松本真二氏×ツナグ働き方研究所 所長 平賀

    おもてなしの国ニッポン。その世界最高峰のサービス力を支えるのは、間違いなく、現場を仕切る店長だ。日本のお家芸ともいえる「飲食業界」を牽引する主役たちが、どのように働き、どのようなキャリアを積んでいくのか。21世紀のニッポンの働き方を考える上で、この命題は、非常に重要なイシューだ。
    そこで今回は、飲食業界の店長を経験した後に異業種に転身し、充実した日々を送る方に話を聞いた。こういったキャリアチェンジの成功事例から、店長という仕事経験のポテンシャルを共有したい。彼が店長経験から何を学び、今、その学びをどう生かしているのかに迫る。
    判断基準は「面白いか面白くないか」

    平賀

    松本さんは現在、店舗やオフィスの内装、デザインを手掛ける会社を経営されていますが、飲食業界での経験が長かったんですよね。



    松本

    はい。僕はもともと島根県の出身で、地元のビストロで働き始めたのが20歳の頃でした。その前にアパレルブランドに就職したんですが、そこは1年くらいで辞めてしまって。



    平賀

    なぜ1年で退職を?



    松本

    「待ち」で何もしていないことも多く、自分の経験や成長にあまりプラスにならないと思っていて、海外で一人でいろんな国を見て回るような経験をしたくて。当時会社に、そういう相談を親身になって聞いてくださる上司がいて、僕のことをかわいがってくれてたんですよね。その方が、独立してビストロをオープンさせるということで、僕は海外旅行から帰ってきて、そこで働くことになりました。そこで4年ほど働いてから、上京を決意して。



    平賀

    東京で働くお店はどうやって探したんですか?



    松本

    飲食店の専門誌をにぎわせていたお店に飛び込みで「働かせてください」と(笑)。その場で採用してもらいました。初めは勝手も分からないし、昔のフレンチの世界って厳しいから、かなり怒られましたけどね。そこでは3年半くらい働いたんですけど、経営母体が変わってしまって、慕っていた先輩も独立するために辞めてしまったということもあって、僕もそのタイミングでちょっと「休憩」することにしたんです。半年くらい海外に行って、フランスや東ヨーロッパを回りました。



    平賀

    でもその「休憩」を入れながら、フレンチレストランは「辞めずに続ける」という選択肢もあったんじゃないですか?



    松本

    当時の判断基準は「面白いか、面白くないか」だったので(笑)。独立してしまった先輩は、自由度高くサービスを任せてくれたし、職人気質ではあるけれど、すごく学ぶところの多い方だったんですね。お客様への対応の仕方は、ほぼその時代に学ばせてもらいました。



    平賀

    海外旅行から帰国後は?



    松本

    半年ほどはフリーター。その間、職安の学校でPCやエクセルなどを学んで、次に就職したのは外食企業のコンサルティング会社へ。



    平賀

    やはり飲食業界なんですね。



    松本

    はい。地元にいる時からずっと飲食店で独立したいと思っていたので、面白そうだし、役に立つと思いました。ここでは主に店長研修のトレーナーをしていました。調理技術や接客、スタッフ教育からシフトの組み方、損益計算まで、教えながら自分も学んでいきました。


    50歳を過ぎた時の自分のキャリアを想像してみる

    平賀

    そうした飲食業界での経験全てが、その後の仕事にもつながってくるんだと思いますが、そもそも、松本さんが飲食業界から、内装・店舗デザインの仕事へと独立・転身するきっかけは何だったんですか?



    松本

    飲食業界でコンサルティングや新店オープンなどに携わっていると、内装業者さんとやりとりをする機会も多いんですよね。そんな中で、そこで働く人や来店されるお客さんの動きが考えられていないし、コミュニケーションのストレスが大きいことがよくありました。



    平賀

    なるほど。



    松本

    ユーザー側の目線がないなと感じていました。



    平賀

    でも、これまでデザイナー経験のない松本さんが、いきなり独立して事業を立ち上げるのは、非常にリスクが高くありませんでした?



    松本

    自分がストレスに感じることを解消すれば勝ち目はあると思っていました(笑)。われながら行き当たりばったりだとは思うんですけど、飲食業界で経験したことが知識として蓄積されていたのは財産になりました。専門的なことは分からないため、当然、職人さんには怒られたりしましたが、その都度いろいろ教えてもらい、自分のできる仕事の幅を広げたという感じですね。



    平賀

    まったくの異業種へ松本さんが転身を決意できたのは、どういう理由からだったんでしょうか。



    松本

    結局、飲食業で独立して成功するということの方が、僕にはハードルが高いことだと思ったんですよね。全てを経験できるという意味では面白いんですけど。かと言って、フランチャイズの企業でステップアップしていくというのは、自分のタイプではないなと感じていたし、50歳を過ぎた自分のキャリアを想像しながら、続けていられる仕事って何だろうと考えてはいたと思います。



    平賀

    これまでの歩みを聞いていると、その時々で「面白そうな方」を選択しているだけのように見えて、実はしっかり未来のビジョンが描けているように思うんですよね。



    松本

    何だかんだ言いながら、仕事が好きなんですよね。働くことが苦じゃないし、人とコミュニケーションを取るのも好きなので。だから、その好きなことを極力ストレスなくやりたいと思っているだけなんだと思います、たぶん(笑)。



    平賀

    飲食時代の経験で、生かされたところはどんなところですか?



    松本

    コミュニケーションとか、お客様へのサービスとか、やはりそういうものは飲食店で働いていた時に大いに培われたように思います。フレンチレストランで働いていた時の先輩に言われた言葉を今も覚えているんですが、「サービスはタイミングだ」と。欲しいものが欲しい時に出てくるのはもちろん、常連さんが「今日は肉が食べたい」と言っただけで、ドンピシャで求めるものが出せるとか、そんなお客様に対しての理解力や想像力は、今の仕事でもとても大事なものだと思っています。



    平賀

    本日は貴重なお話をありがとうございました。


    やはり飲食店の店長経験は、あらゆる汎用的スキルが磨かれる究極のジェネラリストキャリアだ。そして、飲食業界以外の人との交流。人と会って話すという好奇心が、異業種への転身に一役買っているのだろう。外に目を向ける余裕なんてないという店長の多忙さも重々承知の上だが、こうした活動が未来の可能性を広げてくれるのだろう。


    ◆本件に関するお問い合わせ先

    ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
    担当 :和田
     ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。