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ツナグ働き方研究所

【店長応援企画・店長のミカタ】第14回S1サーバーグランプリ最優秀賞
燗アガリ高橋夏穂さん

おもてなしの国ニッポン。その世界最高峰のサービス力を支えるのは、間違いなく現場を仕切る店長だ。「飲食業界」を牽引する主役たちを、どのように支援していくのか。この命題は非常に重要なイシューだ。

今回は、NPO法人繁盛店への道が手掛ける「S1サーバーグランプリ」のグランプリ受賞者インタビューをお届けする。約700名のサーバーの中から見事グランプリに輝いたのは、株式会社絶好調が展開する「燗アガリ」の高橋夏穂さん。ファイナルの決戦大会を観戦したが、爽やかな接客が印象的だった。彼女は若くして店長を歴任したプロフェッショナルだ。湧き出る飲食業界への思いに熱い魂が宿っていた。若き店長には、ぜひ読んでいただきたい。


What’s S1 ServerGrandprix ?

NPO法人「繁盛店への道」が主催する日本一の「ベストサーバー」を選ぶ大会。「あの店に行けばあの人に会える」と思ってもらえるようなサーバーを輩出していくために2005年から開催され、今年で14回目を迎えた。全国から約700名のサーバーがエントリー。北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国、四国、九州、沖縄の10地区で約1年間に渡り、1次審査・2次審査そして地区大会を開催。合計12名のファイナリストが全国大会に集う。サービス技術のレベルアップだけでなく、大会を通じて他店のサーバーとの交流や情報交換など、サーバーにとって様々な気づきや刺激を受ける場としても注目されている。第15回のエントリーを受付中。

https://hanjyoten.org/


自分のためではなくお店や会社、そして飲食業界全体の活性化を図るためのS1エントリー

平賀

今年のS1サーバーグランプリ、優勝おめでとうございます。



高橋

ありがとうございます。



平賀

過去にも何度か出場されていて、今回見事に優勝を勝ち取りました。これまでと今回で、ご自身の中では何が違ったんだと思いますか?



高橋

これまではだいたい2次予選止まりというか、その先に進むのは難しいなあと思っていたんですけど、自分で振り返って考えてみると、今年はやっぱり視野が広くなっていたんだと思います。



平賀

というと?



高橋

そもそものチャレンジのきっかけは、自分のスキルを上げたいとか、自分の自信のために、っていうところから始まっているんですけど。ここ数年は自分がというよりも会社全体のこと、もっと言えば飲食業界を活性化させたいっていう思いからチャレンジしていたんです。例えば就職先として飲食業界が不人気だと言われることも多いですが、それを変えていきたい──その一つのきっかけとして、私が何かを発信するとしても、優勝者の肩書があれば、より多くの人に届くんじゃないかとか。



平賀

少しお話しているだけでも、高橋さんの飲食業への思いがすごく伝わってきます。大会前には事前にいろいろと対策をするんですか?



高橋

私個人の練習というよりも、S1を通してみんなで成長したいなと思っていて。本来の接客の良さを引き出すための練習ですよね。営業前とかに、お店のメンバーにお客さん役をやってもらってロープレをしたり、他の人にも「あなたならどうする?」っていう見本を見せてもらったりして、そこで新たな気付きもありましたし。



平賀

周りを巻き込んで、店舗全体、会社全体でのチャレンジへと意義を拡大させていってますよね。



高橋

だから今回は本当に全員で獲った日本一だと思ってます。お店のみんなも日本一なんですよ。


自分で「店長になりたい」と手を挙げてプレゼンテーション

平賀

そもそも高橋さんが絶好調に入社したきっかけを教えてください。



高橋

調理の専門学校を卒業して、19歳の時に入社したんですけど、学生時代には漠然と有名なレストランとかホテル、ブライダルなどで就職できたらいいなと考えていたんです。でも、インターンシップでホテルに入ったら、想像していたのと少し違っていて。やっぱり私はお客さんの笑顔や反応が、直接感じられるお店で働きたいと思ったんです。



平賀

絶好調を選んだのは?



高橋

学生時代に絶好調てっぺんに行ったことがあって、スタッフみんながキラキラして見えて。私もこの人たちみたいになりたいという憧れがありました。その時もアルバイトしたいと思って応募したんですが、当時は人手が足りていたのか採用されなかったんですよね(笑)。



平賀

就職後は、最初はどの店舗に配属されたんですか?



高橋

てっぺんの本店に2年ほど勤務した後、他の店舗に異動して、そこで店長になりました。21歳の頃ですね。



平賀

21歳で店長というのは大抜てきな感じがしますけど、ご自身としてはどうだったんですか?



高橋

うちの会社の特徴の一つなんですが、何か新しいポストやプロジェクトに就きたい時や、新しいことにチャレンジしたい時には従業員自らが手を挙げてプレゼンテーションするんです。この時も、私は自分で「店長になりたいです」と手を挙げました。全員そうです。年齢や経験は関係なく、自分のやりたいことをどんどん発信して、チャレンジさせてくれる文化があるんです。



平賀

やっぱ絶好調という会社は、すごいですね。新業態であった燗アガリの店長になられたのも、自ら手を挙げてプレゼンして?



高橋

そうです。



平賀

店長としての高橋さんは、ご自身をどう見てますか?



高橋

私はなかなか極端な性格で、「売上」っていう言葉が嫌いだったんです(笑)。でもお客様第一、お客様の笑顔のためにという思いを仲間と共有して、そこで信頼関係を築くというチームづくりは得意だったんです。今でもスタッフと信頼関係を築くことが一番大切だと思っています。



平賀

信頼関係を築くことって、でも一番難しいことじゃないですか?



高橋

とにかくみんなと話しますね。営業終わりで面談もしますし、営業中でも、いつもと違うなあって思ったスタッフには「何かあった?」って声を掛けたり。どんどん自分から話し掛けて、なんでも本音で語ってもらえる雰囲気をつくっています。



平賀

飲み会を開いたりも?



高橋

未成年のスタッフや家族がいる方も多いので、飲み会ではなくランチ会と称して、みんなでお昼に食事をしたりしますね。忘年会などの繁忙期には、ねぎらう意味も込めてシーズンの途中でランチ会を開いたり。ビンゴの景品も自分で買いにいきます。交流は積極的にしますね。


新規オープンのスタッフを求人媒体を使わずに10名採用した「一本釣り」の手法

平賀

採用方面はいかがですか?飲食業界は人手不足が深刻ですが、絶好調は、その点あまり苦戦してない気がします。



高橋

そうですね。半分以上がお客様からの入社だったり、そこからまたその友達や家族っていうふうに、働きたいと言ってくださる方がつながっていくので。



平賀

それでも新規オープンの時なんかは大変じゃないですか?例えば燗アガリのオープン時は、スタッフはどのように集めたんですか?



高橋

社員の他に、アルバイトスタッフが全部で10人いたと思うんですけど、全員自分が集めてきました。全て知り合いです。私自身が新店の立ち上げを経験するのが初めてで、人がいないとオープンできないって思っていたので必死でした。



平賀

10人全員を自ら集めたって、すごい。具体的にはどのように?



高橋

以前私がいた店舗にいた後輩の子とか、親しいお客様にも声を掛けたり。なので求人媒体は使わず、全て一本釣りでした(笑)。



平賀

一人で10人のスタッフを集めるなんて、今の時代、奇跡的です(笑)。しかも、誰でもいいからってわけではないんでしょう?



高橋

もちろん「この子なら」っていう人に声を掛けました。もとからキラキラしてやる気のある子に声を掛けたんじゃないかと思われるかもしれないですけど、必ずしもそうではなくて。普段はどこか自信なさげだったり、内向きな感じのする人でも、たまに見せる笑顔がすごくすてきだったりすると、私はすごく可能性を感じてしまうんですね。原石みたいな子。



平賀

人を見る目がおありですね。



高橋

私自身が、そうだったとも思うので。このお店で働いてもらって、その人の中の可能性を引き出してあげたいって思ってしまうんです。



平賀

そういえば、頂いたお名刺に「人材育成統括」ってありましたが。



高橋

後から入ってきた人に、もっといろいろなことを伝えていきたいと思っていたんですが、会社にはそれを統括する部門がなかったんです。ないならつくっちゃえと(笑)。


就職説明会のブースはお店と同じ来た人が元気になって帰ってほしい

平賀

2017年にそのプレゼンをして、人材採用や育成の仕事を専任するようになったのが18年からですね。社員の採用はどんな工夫をされていますか?先ほどもおっしゃっていたように、飲食業界への就職が不人気な昨今、新卒社員の採用は、どの企業にとっても大きな課題ですが。



高橋

新卒も中途もそうですが、最初の入り口は合同説明会とかですよね。そこでのアピールの仕方や、最初のコミュニケーションから工夫しています。就職フェアのようなイベントでは、細かい会社の説明をしていても、そもそも飲食業を目指してない人には素通りされてしまいますよね。他と同じことをやっても足を止めてもらえないので、社内の雰囲気や環境を伝えることで、興味を持ってもらうようにしています。



平賀

具体的にはどんな工夫を?



高橋

例えば会社の特徴を「絶好調あるある」として伝えるとか。「社長と二人でランチに行ける」とか「社内のバーベキューイベントではマグロの解体ショーがある」とか「社内結婚が8組いる」とか。「何をするか」より、「どんな人と働くのか」「誰と一緒にやっていくのか」というイメージが持てるようにしています。会社探しは、実は人探しだと思いますし、うちは「人」こそが一番の強みでもあると思うので。



平賀

それも高橋さんが考えてやっていっているんですか?



高橋

はい。最初は外部コンサルの方が基盤をつくってくれたんですが、その後はどんどん自分のオリジナルを注ぎ込んでいきました。時期に合わせてアピールする内容や、学生さんに掛ける言葉も変えたりしています。例えば、この時期はまだ選択肢がたくさんあって希望に溢れている時期だから、明るく元気なイメージで接していこう、でもこの時期は就活も後半戦で、うまくいっていない人は落胆しているだろうから、その人の悩みに耳を傾けてみようとか。



平賀

多数の人にアピールするよりは、一人一人に声を届けるという。その時点から絶好調の企業理念のようなものが貫かれていますよね。



高橋

全て店舗を運営する中で、現場で学んだことを活かしているだけなんですけどね。説明会でのブース=お店だと思ってやっています。だから、ブースに来てくれた学生さんには、元気になって、笑顔になって帰ってほしいんです。結果としてうちに来てくれなくても。



平賀

そこで話したことがきっかけで、飲食業界に興味を持ってくれるようになるかもしれないですしね。



高橋

そうなんです。だから、就職説明会と言いながら、時々「あれ?単なる就職相談みたいになってるな」って思うこともあります(笑)。でも、役に立つことがあるならそのお手伝いをして、みんなが楽しく働ける場所に出会えたらいいと思うので。



平賀

いや、恐れ入りました。その視座の高さは全てに貫かれていてブレないですね。本日はありがとうございました。

* * *


高橋さんは、すてきな人だった。ファイナルを観戦したこともあって、ある程度のイメージもあって取材に臨んだが、想像を超えていた。飲食業界でみずみずしく自分の人生を生きている。「人材育成統括」という役職も、彼女のキャリアをさらに輝かせるだろう。

しかし、それと同時にやはり絶好調がすごい。専務の松村さんはS1グランプリ第10回の覇者だ。際立った接客が脈々と受け継がれている。それ以上にすごいのは、若くして、ここまでの境地に達した高橋さんを育んだ組織のチカラ。何を言っても大丈夫という安心感、絶対の居場所感があると、高橋さんは言った。「大家族経営」「竹林組織」を志向する絶好調の矜持だ。飲食業界ならずとも、いま日本で最も求められている組織の在り方がここにあるのではないか。


◆本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
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