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ツナグ働き方研究所

Research Report 調査 / 研究 一覧

単発、短期間で働くスポットワークの求人倍率は1.83倍、 前月差+0.21ポイントと2か月連続で前月を上回る

スポットワークマーケットデータレポート(2023年7月度版)

多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所( https://tsuna-ken.com/ 拠点:東京都千代田区/所長:平賀充記)」は、ここ数年で広がりを見せる「単発、短時間、短期間で働くスポットワーカーの市場」について定点観測する「スポットワークマーケットデータレポート」を毎月発表しています。


本レポートでは、2023年7月度最新データについて、とりまとめましたのでご報告いたします。


トピックス

1.スポットワークの求人倍率は1.83倍。2か月連続で前月を上回る


2.新規ワーク数は、前年同月比+3.7%。主要職種ではコンビニスタッフが+25.2%と伸長


3.スポットワーカーの平均時給は1,163円。通常のアルバイト平均時給より8円高い


■1. スポットワークの求人倍率は1.83倍。2か月連続で前月を上回る

2023年7月度のスポットワーク求人倍率は1.83倍。前月差+0.21ポイント、前年同月差-0.35ポイントと2か月連続で前月を上回りました。求人数が前月より+8,086件と大幅に増加(+37.7%)し、トレンド通りの傾向となっています。


■2.新規ワーク数は、前年同月比+3.7%。主要職種ではコンビニスタッフが+25.2%と伸長

景気の先行景気の先行指標とも言われる新規ワーク数は前月差+14,368件の89,294件。伸び率は5月-0.4%から6月+29.0%とプラスに転じ、7月も+3.7%となんとかプラス基調を維持しました。主要職種ではコンビニスタッフが前年同月比+25.2%と最も伸長しています。


■3.スポットワーカーの平均時給は1,163円。通常のアルバイト平均時給より8円高い

2023年7月度のスポットワーク平均時給(首都圏・関西圏・東海圏の3大都市圏)は1,163円。前月差+6円、前年同月差+5円となりました。通常のアルバイト平均時給1,155円(※リクルート発表「アルバイト・パート募集時平均時給調査」)との比較では8円高く、前月8か月ぶりにアルバイト時給が上回りましたが、再びスポット時給が逆転しています。主要3職種で比較すると、コンビニと倉庫内・軽作業はアルバイト時給を上回っていますが、運送・ドライバー系のみ通常のアルバイト平均時給がスポット時給を上回りました。


スポットワークマーケットデータレポートとは

〇スポットワークマーケットの定義スポットワークとは、単発、短時間、短期間で働き「継続した雇用関係」のない働き方を指します。その中でも、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、単期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類されます(ギグワークの代表例として、ウーバーイーツ配達員が挙げられます)。こうしたワークスタイルで働く個人、活用する企業の市場がスポットワークマーケットです。


 


〇マーケットの現状個人)働き方改革による残業規制、コロナ禍による休業や勤務時間減少で、追加就労意欲が増大


企業)生産性向上観点から、ムダやムラのない=必要な時に必要な人数を配置する人件費最適化の高まり


技術)タイムリーかつオンデマンドなマッチを提供するスポットワーク求人事業者の参入


スポットワーカーは、コロナ禍を契機に急増、今後さらに広がりを見せていくことが予見されます。


 


〇定点観測する意義総務省統計局の「労働力調査」では、2018年からILO基準の「未活用労働指標」を導入しました。例えば、その中にある「追加就労希望就業者」は「広義の失業者」とも言われる労働者です。現状の就労に追加してスポットで働くことは、労働者の収入安定、すなわち広義の失業率の改善につながります。一方、マクロ的に捉えると、潜在的な労働力活用は国力の向上に寄与することになります。こうした社会的意義と接続する観点から、本マーケットを定点観測し、市場規模の動向、有益なトピック、内在する課題などを可視化するデータレポートを発信していきます。


出典)

単発バイト求人サイト「ショットワークス」2019年7月~2023年7月データ


総務省統計局「労働力調査( 詳細集計)2023年(令和5年)4~6月期平均」


リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」


◆本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
 ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。