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ツナグ働き方研究所

Research Report 調査 / 研究 一覧

単発、短期間で働くスポットワークの求人倍率は1.49倍、
スポットワーカー平均時給は1,157円、2か月連続で通常バイト時給を上回る

スポットワークマーケットデータレポート(2023年8月度版)

多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所( https://tsuna-ken.com/ 拠点:東京都千代田区/所長:平賀充記)」は、ここ数年で広がりを見せる「単発、短時間、短期間で働くスポットワーカーの市場」について定点観測する「スポットワークマーケットデータレポート」を毎月発表しています。


本レポートでは、2023年8月度最新データについて、とりまとめましたのでご報告いたします。


トピックス

1.スポットワークの求人倍率は1.49倍。2か月連続で前年同月を下回る

2.新規ワーク数は、前年同月比+0.7%。主要職種ではコンビニスタッフが+15.6%と伸長

3.スポットワーカーの平均時給は1,157円。2か月連続で通常バイト時給を上回る


■1. スポットワークの求人倍率は1.49倍。2か月連続で前年同月を下回る

2023年8月度のスポットワーク求人倍率は1.49倍。前年同月差-0.22ポイントと2か月連続で前年同月を下回りました。前月差は-0.34ポイント。例年8月は求人数が減少し求職者数が増加する傾向にあり、その傾向どおり、求人数が前月比-10.8%と減少し、求職者数が+9.6%増加しています。


■2.新規ワーク数は、前年同月比+0.7%。主要職種ではコンビニスタッフが+15.6%と伸長

景気の先行景気の先行指標とも言われる新規ワーク数は85,372件。6月+29.0%、7月+3.7%、8月+0.7%なんとかプラスを維持しました。主要職種ではコンビニスタッフが前年同月比+15.6%と最も伸長しています。


■3.スポットワーカーの平均時給は1,157円。2か月連続で通常バイト時給を上回る

2023年8月度のスポットワーク平均時給(首都圏・関西圏・東海圏の3大都市圏)は1,157円。前月差-6円、前年同月差+4円となりました。通常のアルバイト平均時給1,156円(※リクルート発表「アルバイト・パート募集時平均時給調査」)との比較では1円高く、賃金差は縮まりましたが2か月連続でスポット時給がアルバイト時給を上回っています。


主要3職種では、特に倉庫内・軽作業ではスポット1,217円、アルバイト1,177円と、スポットワークの時給が40円高くなっています。


スポットワークマーケットデータレポートとは

〇スポットワークマーケットの定義スポットワークとは、単発、短時間、短期間で働き「継続した雇用関係」のない働き方を指します。その中でも、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、単期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類されます(ギグワークの代表例として、ウーバーイーツ配達員が挙げられます)。こうしたワークスタイルで働く個人、活用する企業の市場がスポットワークマーケットです。


 


〇マーケットの現状個人)働き方改革による残業規制、コロナ禍による休業や勤務時間減少で、追加就労意欲が増大


企業)生産性向上観点から、ムダやムラのない=必要な時に必要な人数を配置する人件費最適化の高まり


技術)タイムリーかつオンデマンドなマッチを提供するスポットワーク求人事業者の参入


スポットワーカーは、コロナ禍を契機に急増、今後さらに広がりを見せていくことが予見されます。


 


〇定点観測する意義総務省統計局の「労働力調査」では、2018年からILO基準の「未活用労働指標」を導入しました。例えば、その中にある「追加就労希望就業者」は「広義の失業者」とも言われる労働者です。現状の就労に追加してスポットで働くことは、労働者の収入安定、すなわち広義の失業率の改善につながります。一方、マクロ的に捉えると、潜在的な労働力活用は国力の向上に寄与することになります。こうした社会的意義と接続する観点から、本マーケットを定点観測し、市場規模の動向、有益なトピック、内在する課題などを可視化するデータレポートを発信していきます。


出典)

単発バイト求人サイト「ショットワークス」2019年8月~2023年8月データ


総務省統計局「労働力調査( 詳細集計)2023年(令和5年)4~6月期平均」


リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」


◆本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
 ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。