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ツナグ働き方研究所

Research Report 調査 / 研究 一覧

【2025年5月度】短時間・単発で働くスポットワーク求人倍率は2.65倍

スポットワークマーケットデータレポート(2025年5月度版)

多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所( https://tsuna-ken.com/ 拠点:東京都中央区/所長:大野博司)」は、ここ数年で広がりを見せる「短時間・単発で働くスポットワーカーの市場」について定点観測する「スポットワークマーケットデータレポート」を毎月発表しています。


本レポートでは、2025年5月度最新データについて、とりまとめましたのでご報告いたします。


トピックス

1.スポットワーク求人倍率は2.65倍で、前年同月差+1.19ポイントと大幅な伸び

2.新規ワーク数は63,401件。前年同月比20.6%減と、再び前年同月を下回る

3.スポットワーク平均時給は1,298円。6か月連続で通常アルバイト平均時給を上回る


■1.スポットワーク求人倍率は2.65倍で、前年同月差+1.19ポイントと大幅な伸び

2025年5月度のスポットワーク求人倍率は2.65倍となり、前月差で0.35ポイント低下しました。前年同月差では1.19ポイントの上昇となり、これで12か月連続の上昇となります。


■2.新規ワーク数は63,401件。前年同月比20.6%減と、再び前年同月を下回る

2025年5月度の新規ワーク数は63,401件で、前年同月比は20.6%減となり、4月度は7か月ぶりに前年同月比でプラスに転じたものの、再び前年同月を下回る結果となりました。主要3職種のうち、運送・ドライバーが前年同月比44.5%増と最も大きく伸びました。


■3.スポットワーク平均時給は1,298円。6か月連続で通常アルバイト平均時給を上回る

2025年5月度のスポットワーク平均時給は1,298円で、前月差-11円、前年同月差+125円となりました。通常のアルバイト平均時給は1,251円で(※リクルート発表「アルバイト・パート募集時平均時給調査」)、スポットワーク平均時給との比較では、スポットワークが47円高いという結果になっています。


スポットワークマーケットデータレポートとは

〇スポットワークマーケットの定義


スポットワークとは、短時間・単発で働く「継続した雇用関係」のない働き方を指します。その中でも、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、単期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類されます(ギグワークの代表例として、ウーバーイーツ配達員が挙げられます)。こうしたワークスタイルで働く個人、活用する企業の市場がスポットワークマーケットです。


 


〇マーケットの現状


個人)働き方改革による残業規制、コロナ禍による休業や勤務時間減少で、追加就労意欲が増大


企業)生産性向上観点から、ムダやムラのない=必要な時に必要な人数を配置する人件費最適化の高まり


技術)タイムリーかつオンデマンドなマッチを提供するスポットワーク求人事業者の参入


スポットワーカーは、コロナ禍を契機に急増、今後さらに広がりを見せていくことが予見されます。


 


〇定点観測する意義


総務省統計局の「労働力調査」では、2018年からILO基準の「未活用労働指標」を導入しました。例えば、その中にある「追加就労希望就業者」は「広義の失業者」とも言われる労働者です。現状の就労に追加してスポットで働くことは、労働者の収入安定、すなわち広義の失業率の改善につながります。一方、マクロ的に捉えると、潜在的な労働力活用は国力の向上に寄与することになります。こうした社会的意義と接続する観点から、本マーケットを定点観測し、市場規模の動向、有益なトピック、内在する課題などを可視化するデータレポートを発信しています。


出典)

単発バイト求人サイト「ショットワークス」2021年5月~2025年5月データ


総務省統計局「労働力調査( 詳細集計)2025年(令和7年)1~3月期平均」


リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」


◆本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当 :和田
 ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。