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ツナグ働き方研究所

03 COLUMN2020.04.15

  • コラム

    【店長応援企画・店長のミカタ】
    DressCircle 雨宮 春仁さん
    アクシアエージェンシー遠藤 靖浩さん・春田 眞生さん

    おもてなしの国ニッポン。その世界最高峰のサービス力を支えるのは、間違いなく現場を仕切る店長だ。飲食業界を牽引する主役たちを、どのように支援していくのか。この命題は非常に重要なイシューだ。
    今回は、今日は飲食店の経営者(府中を中心に8店舗を経営するDressCircleの雨宮春仁さん)と、その採用を支援する求人広告代理店の担当者(アクシアエージェンシーの遠藤靖浩さん・春田眞生さん)をお招きし、クロストークをお届けする。両者から話を聞くことで、この採用難の時代を乗り越えるヒントが見つかることを期待して。
    応募者にも伝わりやすい「酒と生きる」というクレド

    平賀

    まず、雨宮さんが飲食で起業を志して、DressCircleを立ち上げたきっかけを教えていただけますか?



    雨宮

    父も祖父も料理人で、それを幼い頃から見ていたがゆえに、ずっと飲食はやりたくないと思っていたんです(笑)。とにかく忙しそうだなと。



    平賀

    やりたくなかったのに、なぜまた?



    雨宮

    大学では教育学科に進んだので教師になりたかったんですが、たまたま飲食店でアルバイトを始めまして。そのうちに将来は自分でお店を出したいなと思うようになって。



    平賀

    進路を一気に転換させるくらい、そのお店がすごく素敵だったということですか?



    雨宮

    はい。当時流行っていたキッチンバーみたいなお店で。まだバルという言葉も日本には定着していない時代。バーっぽい造りの店舗でイタリアンや中華が楽しめる、めちゃめちゃオシャレなお店でした。



    平賀

    DressCircleを立ち上げたのはいつですか?



    雨宮

    30歳と1ヶ月の時です。30歳までに自分のお店を持とうと目標を決めていたので、目標達成は叶わなかったんですけど(苦笑)。



    平賀

    達成でいいんじゃないんですか。ところでHPで拝見したのですが、クレドが非常に個性的ですね。



    雨宮

    あれはコンサルも入れて半年くらいかけて作り上げたんです。経営理念は、かしこまったものだと、誰も覚えてないし、覚えていたとしても、本質は全然浸透していかないと思ったんですよね。クレドを設定する前に理念はあったはずなんですが、それは僕すら覚えてない(笑)。だから、クレドは社長である僕が喋っているような言葉じゃないとダメ。



    平賀

    「酒と生きる」というのは店舗の理念としてすごくわかりやすい。



    雨宮

    僕自身がお酒が大好きだし、自分らしくていいかと。アルバイトの子たちもよく飲みますよ。



    平賀

    お酒が好きな人が働きたいと思えるようなクレドだと思います。



    雨宮

    浸透させるため、アルバイトスタッフにクレドを携帯させています。カードを持っていれば、系列店では飲食代が30%オフになるんです。



    平賀

    なるほど。携帯率を上げるのに有効ですよね。日々、クレドの内容を復唱したりもしますか?



    雨宮

    しますよ。でもただ読み上げるだけじゃ意味がないので、日頃からコミュニケーションの中で、クレドの意味を確認しあったり。例えば、忘年会の日にスタッフに「今日は?」って向けると、「社内イベントは無礼講」と返ってきたり、元気がないスタッフがいたら、「笑顔じゃないやつは?」ってふって、「戦力外、ですよね」って返ってくるとか。そうやって業務の中でクレドを浸透させています。



    平賀

    「笑顔じゃないやつ戦力外」っていう言葉は強いですよね。ほかにも「見た目と知性とエロスで第一印象を勝ち取れ」とか。



    雨宮

    ノリの良さを大事に、あえてキャッチーな言葉にしています。スタッフがイキイキしていないと、お客様も楽しくないじゃないですか。


    個性的なクレドは採用ブランディングに繋がっていた

    平賀

    アクシアエージェンシーとは求人広告の出稿というところでタッグを組んで、長いお付き合いだということですが、彼らのどういうところを評価されていますか?



    雨宮

    スピード感ですね。僕のわがままで「来週すぐに募集をかけたい」っていう時にも、過去の原稿をすぐに引っ張ってきてくれて、「じゃあここだけ差し替えて入れましょう」って、フレキシブルに対応してくれるのでとても助かっています。



    平賀

    春田さんにお聞きしますが、DressCircleの求人や採用に関して、逆にここに課題点があるなと思うのは、どんなところですか?



    春田

    応募に関してはどの店舗も集まるんですが、やはり定着のバラつきが多少あるんですよね。ワインバルは定着率が高いですが、日本酒や餃子のほうはそこまでではないとか。でも新年に入って様々な業態で原稿を出してもらう中で、店舗それぞれの色の違いを原稿上で変えて打ち出しています。出稿する媒体も、それぞれに模索しながら変えていこうと



    平賀

    求人原稿では、どんなところに工夫をしていますか?



    春田

    以前は、シフトに関することや基本的な労働条件だけを書いていたんですが、雨宮さんとの商談の中で、クレドについての話が出てきて、それにまつわる制度の話もお聞きして、トピックにするようにしました。



    平賀

    やっぱりクレドが採用ブランディングに活きてるんですね。



    雨宮

    面接に来てくれる人も、クレドが面白いって言ってくれたり、それを見て応募したっていう人もいて、作った甲斐があったなと思います。



    平賀

    厳しいことも書いてあるけど、職場のにぎやかさが伝わってくるんじゃないかと思いますね。



    雨宮

    アルバイトの子たちは時給じゃないんですよね。たとえ時給が2,000円でも、毎日店長にボロクソに言われるようなところは1日だって働きたくない。おかげさまで最近はリファラル採用というか、紹介が増えましたね。



    平賀

    スタッフが知り合いに「楽しいから働いてみる?」ってことですもんね。クレドの効果が発揮されてそうですね。ちなみに紹介してくれたスタッフには報酬はありますか?



    雨宮

    今年の4月からはポイント制を導入しようと。実は4月から、時給もポイント制で昇給していくルールに改定するんです。



    遠藤

    すごく今っぽいですよね。自分の貢献が数値で見える化するっていうのは、モチベーションが高まることに直結しますし。


    現場の雰囲気を作るのは店長の人柄にかかっている

    平賀

    採用がある程度うまくいっている中で、課題はなんですか?



    雨宮

    定着という部分で、店長によって差が出てくるんですよね。なので、店長教育には力を入れています。



    平賀

    なるほど。



    雨宮

    昨日のミーティングでのアルバイトスタッフの話で。その子の友達が、以前弊社のある店舗でアルバイトをしていたらしいんですね。でも「店長が怖かったからすぐ辞めた」って言っていたと。でもそのスタッフは「私は、今の店長がすごく優し いから辞めないんだよ」と。そういう会話があったと話してくれたんですよ。こんなわかりやすい話、ないですよね(笑)。



    遠藤

    まさに店長によってお店のイメージが変わるという。



    雨宮

    現場の雰囲気を作るのは店長の人柄です。僕は口酸っぱく「アルバイトは自分の鏡だと思え」って、店長に言っています。仕事に行きたくないって思ってる店長の店は、アルバイトだって楽しくないはずだし。



    平賀

    確かに、それだとシフトにも入りたくなくなりますよね。



    雨宮

    皆のモチベーションが高い店は、確実に店長が仕事を楽しんでいるんですよね。だから、シフトに入ってないのに、店舗に遊びにきて、「忙しくなったらすぐ入れるんで、いつでも言ってください」って言ってくれる子が何人もいたり。



    平賀

    その違いはどこにあるとお考えですか?



    雨宮

    良い雰囲気の店舗は、店長がよく面談をしているなと感じます。あらたまった面談じゃなくていいんです。雑談で3分、いや、1分でもいいのでアルバイトと雑談を交わす。それがうまくできている店長は、距離の詰め方がうまいんですよ。いきなり「飲みにいこう」っていうのはハードルが高いけど、雑談から始めて、仕事終わりにコンビニでコーヒー買って少し仕事の話をしたりして、それで「じゃあ今度飲みにいくか」って。心を開かないと物事は前に進んでいかないって理解している店長は良いお店を作っている気がします。


    顧客の8割が「常連さん」。それが繁盛店のポテンシャル

    平賀

    最後に。これは飲食店を経営される方が今、頭を抱えていることだと思うのですが、新型コロナウィルス問題について。これを読んでいらっしゃる多くの方が大変な局面を迎えていると思います。雨宮さんが今、思うところを聞かせてください。



    雨宮

    時節柄、従来なら歓送迎会や謝恩会などで団体の予約がたくさん入っているはずの時期ですし、実際にうちも多くのキャンセルが入りました。でも大口の予約は減っても、常連さんの来店はそれほどには落ちていないんですね。だから今こそ、自分たちが一生懸命やってきた「常連さんづくり」「ファンづくり」という部分で原点に戻る時なのかなと。東日本大震災の時も、ちょうど同じ時期で、当時は2店舗しか経営していなかったですが、会社が潰れると思いました。12日間「ノーゲスト」だった時もあり、もうダメだと思いましたね。でもめげずに、キャンセルの電話にも「またのお越しをお待ちしておりますと伝えて、ひたすら耐えました。だからこそ4月になって「あの時はキャンセルしてごめんなさい」って、また予約が増えてきた時は本当に嬉しかったです。



    平賀

    ある意味、あの時と同じ状況が今来ているということですよね。



    雨宮

    だから、いつもと変わらずにやり続けることしかできないんですよ。慌てることなく、「来てくれたお客さん」を最大限にもてなすっていうことでしか、乗り越えられないのかなと思います。「心配だから見に来たよ」って言ってくれる常連さんのありがたさが身にしみています。



    平賀

    ファンに支えられているということですね。



    雨宮

    それこそが飲食店のポテンシャルなんです。結局、繁盛店って何なんだろう?って、前にも自問したんですけど、結局、大きな宴会予約だけを頼りにしていると、自粛ムードになった時、あっという間に経営危機に陥るんです。なので、すべての顧客の中で8割くらいが常連さん──そういう店こそが真の繁盛店だと思うようになって、そういう店に変えようと地道にやってきました。それを今こそまた活かすときがやってきたのかなと。



    平賀

    ここで真価が問われるというか。



    雨宮

    はい。何が正解かなんて僕もわからないです。でも来てくださるお客様がいる。だからいつも通り、丁寧な仕事をするしかないんです。



    平賀

    どの業界も、まさにふんばりどころではありますが、今雨宮さんの言葉を聞いて、僕自身もすごく励みになりました。今日は意義深いお話を、ありがとうございました。


    *   *   *



    飲食店経営者と、その採用を支援する求人広告代理店のタッグについて話を聞くことで、採用のヒントを探るつもりだったが、DressCircleの採用を支えているのは、雨宮さんのつくったインパクトのあるクレドのようだ。インナーブランディング が採用ブランディングにフィードバックされていくお手本のような事例と言えよう。

    それにしても、ここまでうまく機能しているのは、雨宮さんの想いを体現する言葉磨きのセンス。分かりやすさへのこだわりの他ならない。まさに神は細部に宿る。

    雨宮さんの作ったポップで明るく楽しいクレドで、コロナを吹き飛ばしてもらいたい。そう心から願う。


    ◆本件に関するお問い合わせ先

    ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
    担当 :和田
     ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。