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ツナグ働き方研究所

03 COLUMN2017.10.17

  • コラム

    【店長応援企画・店長のミカタ】
    ダイヤモンドダイニング・職場マネジメントの極意(後編)

    おもてなしの国ニッポン。その世界最高峰のサービス力を支えるのは、間違いなく現場を仕切る店長。日本のお家芸ともいえる「飲食業界」をけん引する彼らが、どのようなマネジメントで職場を盛り立てているのでしょうか。
    空前の人手不足に直面するサービス業において、人が辞めない職場づくりは喫緊の命題です。今回は、1996年の創業以来、破竹の勢いで成長を続け、今では400を超える店舗を束ねる飲食業界の雄「ダイヤモンドダイニング」が誇る三人の店長・元店長に、現場マネジメントの秘訣について話をお聞きしました。
    三人目は、アルバイト入社した後に社員となり、現在は鳥福九段下店にて店長を務める古賀祐太郎さん(以下・敬称略)。彼の店舗では、本部一括でアルバイトスタッフを採用しているそうです。そのアルバイトのモチベーションを高めるために、古賀さんが行なっている工夫を伺いました。
    スタッフのモチベーション「スイッチ」を探っています

    平賀

    古賀さんは、大学時代にダイヤモンドダイニングの店舗でアルバイトを始めて、就活はせずにそのままアルバイトを続け、その2年後に社員になったという、ユニークな経歴なんですよね。



    古賀

    大学3年になった時、周りが就活の話ばかりになってきて。でも僕はどうしても就活する気になれなかったんです。それで大学4年生の時に渋谷の「京町恋しぐれ」というダイヤモンドダイニングの店舗でアルバイトを始めて、卒業後もそこでフリーターとして仕事を続けていたんです。



    平賀

    そこでのアルバイトが楽しかったんですね。



    古賀

    渋谷という場所柄、バイト仲間は芸人を目指している人や、歌手志望、俳優志望と、あらゆる「夢追い人」がいて、すごく刺激的でした。それでみんなバイトは一生懸命やるし、熱いんですよ。大型店舗だったので、やるべき仕事も多いんですけど、一つ一つやれるようになるのが面白くて、どんどんシフトに入る回数も増えていきました。



    平賀

    そういったご自身の過去の経験から、学生もフリーターも、夢を追う人も、そして新卒社員も、店舗で働くいろいろな人の気持ちが分かるというのは、強みになっているんじゃないですか?特に人材採用-教育という場面では、その経験が役立ちそうな気がします。



    古賀

    実はダイヤモンドダイニングでは、パートナー(アルバイト)の採用は、店舗ごとではなく本部で合同採用を行っているんですね。



    平賀

    店舗ではなく、本部で一括して採用を行うことのメリットは?



    古賀

    例えば、新規出店の店舗がスタッフを採用しようとなった時、オープニングの求人は人気なので、応募者はたくさん集まるんですけど、そこで採用できなかった人が、残念ながら「はい、さよなら」っていうのは、ちょっともったいないなというのがあると思うんです。



    平賀

    なるほど。その店舗での採用は見送ったけど、近隣の別店舗で働くのはどうかという提案ができたりすると、確かに効率的です。



    古賀

    ただし本部が採用を決めた人でも、僕は店舗の責任者として、最終的には働く前に面接というか面談を行うようにはしています。この店が第1希望で来た人はいいけれど、必ずしもそうでない人もいるわけで、実際に現場に来てみたら、やっぱりイメージと違うということがあるかもしれないですし。



    平賀

    「やっぱり辞めます」と言われないために、いろいろ工夫していることもあるんじゃないですか?



    古賀

    その人の「どこにスイッチがあるのか」がカギですね。例えば、高い時給を希望しているけど、うちに回ってきたという子の場合、もし時給にギャップを感じているのであれば、その希望時給を今の段階で払うわけにはいかないけれど、今後どう目指していくかのプランニングをすることはできます。


    あと、カフェ希望なのに、うちのような焼き鳥店に配属された人の場合なら、なぜカフェ希望なのかを聞きます。その理由が「お客様と会話をしたい」ということであれば、実はカフェよりも滞在時間の長いうちのような業態の方が、じっくりお客様に向き合うことができるんだということを伝えたりします。




    平賀

    なるほど。



    古賀

    どういうモチベーションで働いてくれるかというスイッチを探って、こちらで働くための動機に結び付けてあげられたらいいなと思っています。



    平賀

    第1希望の店舗じゃなかったとしても、その人自身が気付いていないメリットを提示してあげて、最終的に笑顔で働くことができるようにする──。素晴らしいです。本日はありがとうございました。


    3回にわたり、ダイヤモンドダイニング社の職場マネジメントについて伺ってきました。現場においては個々の方法論があるものの、スタッフファーストで楽しい職場をつくるという、マネジメントの芯に当たる部分は、しっかり共通していました。


    そして、前編でご紹介した「スター制度」や「積極的新卒採用」という全社の人事戦略が、こういったキラキラ現場の礎となっているということに気付かされます。ここまで大きくなった企業体において、現場にイズムが浸透するマネジメントメソッドが確立されている、ダイヤモンドダイニングの強みを感じました。


    前編では、店長を経て現在は全社のサービス研修などに取り組んでいる笠松さんより、現場店長を応援する同社の取り組みを、そして中編では、古賀さん同様に現役店長としてアルバイトマネジメントにおいて工夫をされている坂田さんの話を伺っています。こちらも合わせてご覧ください。


    ◆プロフィール

    古賀 祐太郎(こが ゆうたろう)

    株式会社ダイヤモンドダイニング
    九段下鳥福店 店長

    ◆本件に関するお問い合わせ先

    ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
    担当 :和田
     ※お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。