Column

2018.03.15

【店長応援企画・店長のミカタ】ポスト求人メディア時代 2018最新採用手法(前編)/リフカム清水巧さん×ツナグ働き方研究所 所長 平賀

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おもてなしの国ニッポン。その世界最高峰のサービス力を支えるのは、間違いなく現場を仕切る店長だ。
今回は、そんな店長へ武器を贈りたい。長年にわたり採用ツールとして存在感を発揮してきた「求人メディア」は、空前の人手不足もあってパフォーマンスを低下させています。その閉塞感を打開するポスト求人メディア時代の最旬採用手法を前編・後編で紹介します。
前編では、「リファラル採用」に関するサービスを展開する株式会社リフカムの代表取締役 清水巧さん。社員の友人や知人を紹介・推薦してもらう「リファラル採用」の施策設計から、運用・効果測定をシンプルに仕組み化した「リフカム」を提供する同社のサービス内容について伺いました。

採用を社員みんなでやる!『仲間集め』に再定義したいんです!

平賀
アメリカでは「リファラル採用」を導入している企業は8割を超えたというデータも出ているほど、いわゆる「紹介」という採用手法はメジャーな存在です。日本でも、今最も注目される採用手法の一つですが、まず、清水さんが「リフカム」を立ち上げたきっかけを教えてください。
清水
2014年に、SEやエンジニアを募りたいというスタートアップベンチャーのために、創業メンバー募集、つまり「仲間集め」のサポートを行う「コンビネーター」というサービスを始めたんです。
平賀
そこからはどのように事業の転換を?
清水
事業としてのマネタイズには難がありました。それで立て直しを図ろうと、石川県の実家に帰ったんです。東京を離れつつも、採用イベントを開催することにしたんです。10社くらいのベンチャー企業にブースを出してもらって、イベント開催時は、金沢から東京に上京して。
平賀
なるほど。
清水
で、15年の初頭だったと思いますが、メルカリが出展してくれたことがあったんです。メルカリは当時、社員みんなで参加していて、人事部だけでなく全員で来場者への声掛けをしていたんですよね。その姿が自分の思いと重なって、現在の「リフカム」につながるアイデアを生むきっかけになりました。
平賀
それこそ「採用を社員みんなでやる『仲間集め』に再定義する」という理念へとつながる瞬間だったんですね。それでリファラル採用を活性化させるクラウドサービスとして「リフカム」をリリースしたのが16年7月。いまや約50社が導入し、登録社員数は10倍にまで成長しました。
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リファラル採用が実現する「辞めない職場」作り

平賀
リファラル採用の強みは、どこにあるとお考えですか?
清水
リファラルは1対1での働き掛けです。自分に向けてのスペシャルな招待ページとしてメッセージされるので、4〜6割がエントリーにまでつながっていて、非常に高いコンバージョンを示しています。
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平賀
知人・友人からの招待、推薦だから安心感がありますよね。一方で、そもそもの質問なんですが、従業員は自分の働いている会社を知人や友人に薦めるものなんですか?
清水
従業員が人材を紹介してくれる比率とエンゲージメントは密接に相関するんです。
平賀
エンゲージメントって、ES(従業員満足度)の究極形と言われますよね。胸を張って「よい職場だ」と知人に薦められるくらいの状態っていうことですもんね。
清水
例えば同じ企業内でも、部署ごとの社員協力率などを分析することで、より詳細に社員のエンゲージメントを測ることができます。従業員のエンゲージメント測定とリファラル採用の運用を連動させてサービスの提案ができるのが弊社の強みだと自負しています。
平賀
エンゲージメントの向上は、従業員が安心して働ける職場環境を作ること、つまり、「辞めない職場」を作り上げることと同義だと思います。
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清水
リファラル採用は、すでに店舗や仕事内容のことを熟知したスタッフが、「この人なら」と思う知人・友人に向けての招待メッセージなので、辞めない人を採用しやすくなる。「友人の紹介」という形で来た人は、その友人への義理を通す人が多いので、そう簡単には辞めないんですよね。
平賀
実際、離職率が下がったというような実例はありますか?
清水
ある飲食店では、採用したアルバイトスタッフの約3割が、2〜3週間で辞めてしまうという実態がありました。でも、リファラルでの採用に切り替えたところ、知り合いがいるという安心感から職場にもなじみやすいため、離職率はその後、8分の1まで下がりました。
平賀
それはすごい!でも使いこなすのは難しくないのですか?
清水
クラウドサービスだからとか、オンラインツールだからとか、非常にデジタルな世界だと考えられがちですが、「仲間集め」は血の通ったものであってほしいんです。だからもし、クラウドもデジタルも分からないという経営者の方がいたとしても、我々はその内実に合わせたコンサルティングをしていきたいと思っています。
平賀
デジタルは手段であって、目的は良い「仲間集め」であることに変わりはないですからね。
清水
そうなんです。僕自身、こうしてリファラル採用にまつわるサービスを展開していく中で、「人事が採用に成功した」という成果ももちろんうれしいのですが、「友達に自慢できる会社に入った」というスタッフのエンゲージメント向上を実感した時の方が、よりワクワクするんですよ。
平賀
そう思うスタッフが増えることで、「辞めない職場」が出来上がり、リファラル採用の良いサイクルが生まれるということですよね。採用と組織作りとが、切っても切り離せない関係にあるということが、よく分かりました。ありがとうございました。
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紹介したサービスは、提供価値のゴールを「定着」としている点で興味深い。今回の取材であらためて感じたのだが、「ポスト求人メディアの時代」とは、単に斬新なサービスモデルの登場にとどまるものではないようだ。既存の求人メディアが担っていた「応募数」という提供価値の限界を、「採用成功」へ、さらには「定着・活躍」にまでアップデートしていくことが、その本質なのだろう。それは採用シーンが劇的進化を遂げることを意味する。今後に期待しよう。

本件に関するお問い合わせ先

ツナグ働き方研究所(株式会社ツナグ・ソリューションズ)担当 牧戸(まきと)
Tel:03-3569-2790
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プロフィール

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清水巧(しみず たくみ)

株式会社リフカム 代表取締役
石川県出身。明治大学経営学部卒業。2013年Sansan株式会社に新卒入社し、カスタマーサクセス部の立ち上げに従事。2014年1月、株式会社Combinatorを創業し、代表取締役に就任。スタートアップ企業の仲間集めを解決するサービス「Combinator」を開発・運営する。現在は、「採用を仲間集めに」をミッションに、リファラル採用を活性化するクラウドサービス「Refcome」を提供している。2017年11月、株式会社リフカムに社名変更。

平賀充記(ひらがあつのり)

ツナグ働き方研究所 所長
1988年リクルートフロムエー(現リクルートジョブズ)に入社。「FromA」「FromA_NAVI」「タウンワーク」「とらばーゆ」「ガテン」などリクルートの主要求人媒体の全国統括編集長を歴任。 2014年株式会社ツナグ・ソリューションズ取締役に就任。2015年ツナグ働き方研究所を設立、所長に就任、今に至る。著書に『非正規って言うな!』『サービス業の正しい働き方改革・アルバイトが辞めない職場の作り方』(クロスメディアマーケティング)がある。