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単発、短時間、短期間で働くスポットワークの求人倍率は2.51倍 スポットワーカーの平均時給1123円、通常のバイト時給より8円高い
多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所(https://tsuna-ken.com/ 拠点:東京都千代田区/所長:平賀充記)」は、ここ数年で広がりを見せる「単発、短時間、短期間で働くスポットワーカーの市場」について、定点観測する「スポットワークマーケットデータレポート」を毎月発表していきます。
コロナ禍の影響、ウーバーイーツなどギグワーカーの台頭、LINEWORKSなど事業者参入の拡大などを受け、スポットワーカー市場は急拡大しています。今後も伸長していくことが予見され、労働市場の一角を形成していくであろうスポットワークについて、市場の動向、有益なトピック、内在する課題などを浮き彫りにしていきます。第1回目レポートでは、2021年年間データと2021年12月度最新データについて、とりまとめましたのでご報告いたします。
1.単発、短時間、短期間で働くスポットワークの2021年12月度求人倍率は2.51倍
2.新規ワーク数は、対前年比で+46.5%。主要職種では倉庫内軽作業が+79.7%と伸び率が高い
3.スポットワーカーの平均時給は1123円。通常のアルバイト平均時給より8円高い
〇スポットワークマーケットの定義
スポットワークとは、単発、短時間、短期間で働き「継続した雇用関係」のない働き方を指します。その中でも、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、単期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類されます(ギグワークの代表例として、ウーバーイーツ配達員が挙げられます)。こうしたワークスタイルで働く個人、活用する企業の市場がスポットワークマーケットです。
〇マーケットの現状
個人)働き方改革による残業規制、コロナ禍による休業や勤務時間減少で、追加就労意欲が増大
企業)生産性向上観点から、ムダやムラのない=必要な時に必要な人数を配置する人件費最適化の高まり
技術)タイムリーかつオンデマンドなマッチを提供するスポットワーク求人事業者の参入
スポットワーカーは、コロナ禍を契機に急増、今後さらに広がりを見せていくことが予見されます。
〇定点観測する意義
総務省統計局の「労働力調査」では、2018年からILO基準の「未活用労働指標」を導入しました。例えば、その中にある「追加就労希望就業者」は「広義の失業者」とも言われる労働者です。現状の就労に追加してスポットで働くことは、労働者の収入安定、すなわち広義の失業率の改善につながります。一方、マクロ的に捉えると、潜在的な労働力活用は国力の向上に寄与することになります。こうした社会的意義と接続する観点から、本マーケットを定点観測し、市場規模の動向、有益なトピック、内在する課題などを可視化するデータレポートを発信していきます。
2021年12月度のスポットワーク求人倍率は2.51倍。前月から0.06ポイント、前年から0.43ポイント改善しています。求職者の伸び(前年比+34.3%)に比べ、求人数が大きく伸長(前年比+62.2%)しました。2021年の年間推移をみると、年頭に発出された緊急事態宣言影響はあったものの尻上がりに復調するトレンドとなり、ビフォーコロナの2019年12月に迫る水準となりました。
景気の先行指標とも言われる新規ワーク数は77,239件。対前月で+29.9%、対前年で+46.5%となっています。主要職種の伸び率をみると、倉庫内・軽作業が対前年+79.7%で大きく伸長2021年年間推移でみると、4.5月に異常な伸び(コロナ直撃の2020年同時期のワーク数が少なかったため)を除き、順調に伸び率が高まる傾向です。
2021年12月度のスポットワーク平均時給(首都圏・関西圏・東海圏の3大都市圏)は1123円。前月から+19円、前年から+48円増えました。通常のアルバイト平均時給1115円(※リクルート発表「アルバイト・パート募集時平均時給調査」)と比較して8円高くなっています。前月の差は+4円、前年の差は-25円で、通常のアルバイト時給と比較して、スポットワーク時給の高まりがみてとれます。
単発バイト求人サイト「ショットワークス」2018年1月~2021年12月データ
総務省統計局「労働力調査( 詳細集計)2021年(令和3年)10~12月期平均」
リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」
◆本件に関するお問い合わせ先
担当 :和田
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