【職場のワカモノ生態図鑑】vol.18 #考えるな!ググれ!
いつの世もオトナたちにとって「最近の若いやつ」はよくわからないものですが、近年ますます若者の採用やマネジメントは難しくなっています。
パワハラが気になって指導しにくい。
じっくり話したいけど飲みに誘っていいかわからない。
何がモチベーションかわからない。
優秀な人ほど急に辞めてしまう。
職場のオトナたちからは、こんな悩みの声が尽きません。
最近の若者たちは、いったい何が不満で、何を望んでいるのでしょうか?本企画では、ツナグ働き方研究所所長・平賀の著書『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』から、若者の職場での生態を表す20のキーワードを紹介。彼らの労働観や仕事に対する考え方を解き明かしていきます。
あなたの職場の若者は、どのキーワードに当てはまるでしょうか!?
私の苦い体験をお話しします。以前、社内で若い社員と打ち合わせをしていたときのことです。私は話の流れで、ある飲食チェーンの店舗数を出そうとしました。
「えー、確かここの店舗は全部で百……」
「あ、152店舗です。ちなみに首都圏では55店舗です」
「お、おう。ありがとう」
若者の検索スピードはすごい。こちらがうろ覚えの知識でごまかそうとしている間に、もう食い気味で正確な数字をかぶせてくるわけです。それどころか関連情報までサラッとつけ加えたりして。これではまるきり立場がありません。こういったエピソードに心当たりのあるオトナは多いはずです。
若者は情報を自分の頭にインプットしておくよりも、その場で適宜検索したほうが、よほど無駄がないと考えています。彼らにとっては、それが合理的な時間の有効活用でしかないのです。だから彼らはいつもスマホを片手に仕事をしています。打ち合わせ中にスマホをいじられると「話を聞いてんのか?」と思ったりもしますが、実はその間に調べものをしたり、決まったことを先回りしてメールで送信したりしているわけです。逆に、その場ですぐに使えるツールを「文鎮」のように置いておくオトナに「なんで?」と思っています。
一方で、立ち止まって考える時間はどんどん削られています。自分でアレコレ考えている間に、さっさとネットの中にある答えにたどり着くほうがいい。この「とりあえずググる」価値観が、次項の「#石の上にも3分」につながっているのです。
関連キーワード
#スマホはトモダチ #解答まで時速120キロ #超ウルトライントロクイズってあったよね
その他のキーワード
#1 いいね!社交界
#2 セルフツッコミディフェンス
#3 カモフラージュ癖
#4 マイルディング
#5 プチバズる
#6 多キャラもの
#7 職場のカマチョさん
#8 ムリヤリア充
#9 被害妄想GPS
#10 プロジェクト型
#11 マウンティング過敏
#12 1DAYグルーピング
#13 コトミュニティ
#14 モクテキ原理主義
#15 コスパNo.1
#16 福業
#17 タイムパフォーマンス
#18 考えるな!ググれ!
#19 石の上にも3分
#20 りょ族
『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』(アスコム)
<若者の「心の中」 例>
・ バリバリ働いて40万円稼ぐより、そこそこ働いて20万円でいい
・ 「コスパ」の悪い飲み会、残業はNO!
・ 大きな売上をゲットするより、「お客さんが喜ぶ」ことが大事!
・ 出世してプレッシャーを背負うよりも身の丈にあったポジションで自分らしく働きたい
・ 目立つエースにはなりたくないけどベンチ要員も嫌
・ どんな暴言よりも「時間を奪われる」ことが最悪のパワハラ!
・ 石の上に三年なんていられない! 修行するより仲間とコラボして結果を出したい
・ 「自分的には普通にアリ」…はっきり白黒つけたくない
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