【職場のワカモノ生態図鑑】vol.20 #りょ族
いつの世もオトナたちにとって「最近の若いやつ」はよくわからないものですが、近年ますます若者の採用やマネジメントは難しくなっています。
パワハラが気になって指導しにくい。
じっくり話したいけど飲みに誘っていいかわからない。
何がモチベーションかわからない。
優秀な人ほど急に辞めてしまう。
職場のオトナたちからは、こんな悩みの声が尽きません。
最近の若者たちは、いったい何が不満で、何を望んでいるのでしょうか?本企画では、ツナグ働き方研究所所長・平賀の著書『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』から、若者の職場での生態を表す20のキーワードを紹介。彼らの労働観や仕事に対する考え方を解き明かしていきます。
あなたの職場の若者は、どのキーワードに当てはまるでしょうか!?
本書の第1章で、「お世話になります」のような定型文は本当に必要なのか? という若者とオトナの衝突を見ました。これは確かにうなずける部分もあるのですが、若者のスピード感は、それどころではありません。
ラインでのやり取りを見ていると、もはや文章どころか、単語さえ存在しないことに驚きます。例えば「了解」は「りょ」、もしくは「り」だけで済んでしまいます。私が「お世話に……」の「お」を打っている間に置き去りにされるスピード感です。
そもそもラインでは、「スタンプ」ひとつでニュアンスまで伝えられるほど、ハイコンテクストなコミュニケーションが成立しています。もはや簡単な意思疎通はビジュアルや記号だけで済んでしまうわけです。丁寧さや礼儀よりも、端的に伝わる合理性をとる若者らしい文化だと思います。
とはいえ仕事とプライベートは違うというのがオトナの感覚でしょう。お客さんや上司に「りょ」なんて送ったら、とんでもないことになります。
ただ、それも生産性を追求しなければならないこれからの時代を考えると、いずれ若者側にアジャストしていくことになるのかもしれません。業務の機械化が進めば、人間らしい情緒もどんどん不要になっていくでしょう。
オンラインの世界で育ってきた世代にとっては、そんな感覚がとっくに芽生えているのかもしれません。
関連キーワード
#よろ族 #り族 #ルーツはメリクリ族か #あけおめことよろ族もいた #そういえばググるってのも省略系
その他のキーワード
#1 いいね!社交界
#2 セルフツッコミディフェンス
#3 カモフラージュ癖
#4 マイルディング
#5 プチバズる
#6 多キャラもの
#7 職場のカマチョさん
#8 ムリヤリア充
#9 被害妄想GPS
#10 プロジェクト型
#11 マウンティング過敏
#12 1DAYグルーピング
#13 コトミュニティ
#14 モクテキ原理主義
#15 コスパNo.1
#16 福業
#17 タイムパフォーマンス
#18 考えるな!ググれ!
#19 石の上にも3分
#20 りょ族
『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』(アスコム)
<若者の「心の中」 例>
・ バリバリ働いて40万円稼ぐより、そこそこ働いて20万円でいい
・ 「コスパ」の悪い飲み会、残業はNO!
・ 大きな売上をゲットするより、「お客さんが喜ぶ」ことが大事!
・ 出世してプレッシャーを背負うよりも身の丈にあったポジションで自分らしく働きたい
・ 目立つエースにはなりたくないけどベンチ要員も嫌
・ どんな暴言よりも「時間を奪われる」ことが最悪のパワハラ!
・ 石の上に三年なんていられない! 修行するより仲間とコラボして結果を出したい
・ 「自分的には普通にアリ」…はっきり白黒つけたくない
etc.
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